太平洋の薔薇

マラッカ海峡を進む貨物船「パシフィックローズ」と船長の柚木静一郎。
船長の柚木は若い頃から世界中の航路を行き来し、「パシフィックローズ」の処女航海を担当したのも柚木だった。
そんな両者は年を重ね共にこれが最後の航海だった。
しかし、彼らの船がテロリストに襲われる。
テロリストが持つのは治療法が存在しない生物兵器100トン。
彼らの目的は!そして柚木と「パシフィックローズの運命は!


前から気にはなっていたのですが、何となく手に取る事がなかった本だったんですが、読んでみて早く読めば良かったと後悔しました。
物語はテロリストに占拠されたパシフィックローズと地中海を進む豪華客船の二つの船を軸に進んでいくのですが、下巻辺りまではこの二つの関係がわからず多少やきもきしますが、クライマックスにかけてこの二つの船の関係がわかってくると、前半で張られた伏線がどんどん生きてきて本当に引き込まれました。
クライマックスにかけては多少筆が荒い所も有りますが、そんな事は関係ないと思える位面白かったです。

太平洋の薔薇 (上) (光文社文庫)

太平洋の薔薇 (上) (光文社文庫)

太平洋の薔薇 (下) (光文社文庫)

太平洋の薔薇 (下) (光文社文庫)