血と夢

現在ニュース等でもあまり見かけなくなったアフガニスタン情勢。
少し前まではイスラム原理主義タリバンが支配し、その前は旧ソ連の後押しを受けた政府の支配下にありアメリカの後押しを受けたムジャヒディンと呼ばれるイスラム教徒との熾烈なゲリラ戦が展開されていた。
この本はそんな旧ソ連勢力対ムジャヒディンの熾烈な戦いが繰り広げられるアフガニスタンの大地を舞台に、元エリート自衛隊員が旧ソ連が開発した世界の武器の常識を覆す新兵器を入手するためにアメリカ情報機関の依頼で侵入する。
しかし、彼の心には消したくても消せない親友への負い目を背負っていた・・・。
そしてそれが友情を大事にしていた彼を変えて今っていた。
一時期世界的な注目を集めていたアフガニスタン情勢もあまり聞かなくなった。
注目を集めていた時期もタリバン軍閥に関する話題が多く、何故タリバンが生まれ勢力を拡張していったかについてはアメリカとの関係も含めて大きなテーマになっていなかった気がします。
この本を読めばアフガニスタンが持つ、歴史の様々な糸が絡み合っている様子から単純な解決策が成功するのは難しい事がよくわかると思います。
タリバンが政権を失っても今なお混乱が続くアフガニスタン情勢に興味がある方は読んでみると参考になると思います。

血と夢 (徳間文庫)

血と夢 (徳間文庫)