2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

黒の狙撃者

最近脇役にまわる事が多いリーアム・デブリンが主人公として活躍する小説です。 東西冷戦時代を歴史的な背景として、西側諸国に社会的混乱を引き起こすためにアイルランドに送り込まれた工作員。彼は20年以上に渡ってカトリック・プロテスタント両者の和解…

海国記

日本の歴史において一時代を華々しく飾った平家。この本はそんな平家が何故権力を握れたのかがよくわかる小説です。 教科書等に出てくる平家は院の寵愛を得て権力を握った様に書かれていますが、彼らが何故院の寵愛を得られたのかの説明はありません。この本…

6ステイン

亡国のイージスやTwelve Y. O.で描かれていた諜報組織のサイドストーリー的な物が6本集まった短編集。短編とはいえそれぞれが福井ワールドの面白さに引き込んでくれる作品ばかりです。 私的には「断ち切る」に出てくる老人がいい味をだしていて気に入ったの…

秀吉 朝鮮の乱

豊臣秀吉の朝鮮侵略戦争である文禄・慶長の役をあつかった小説は何点かありますが、この本は朝鮮・明側の動きがメインのテーマとしてきちんと描かれている小説です。 日本側の動きに対して朝鮮や明がどの様な反応を示し、どの様な行動を起こしたのかが当事者…

室町の王権

現在天皇制の継承に関して注目が集まっています。建前上は万世一系である天皇家の歴史に置いて、歴史上何度か存続の危機に瀕した事がありました。この本はその中でも足利義満による王権纂奪計画に焦点を当てて、天皇家が持つ王権のあり方とその王権を義満が…

テロリストに薔薇を

ベトナム戦争中に戦場のまっただ中で出会ったマーティン・ブロスナンとアン・マリイ。互いに引かれ合う二人だかブロスナンは退役後IRAの活動となり、そこでリーアム・デブリンと知り合う。しかし彼は武器の受け渡しでフランスに行った際に裏切りに合い混乱の…

iMac

アップルのiMac G5欲しい! 当たるといいなー Page Top

江戸城御庭番

忍者と言えば黒ずくめで空を舞い、水の上を走り、地に潜り様々な術を使う。そんなイメージが先行していて本当の所は謎に包まれています。 この本はそんな忍者の末裔と言われ、同じ様なイメージで見られている江戸時代の御庭番の実像を同時代の書類や彼らの日…

海国記

服部真澄の歴史もの、現代物が多い彼女が歴史をどう描くか気になります。海国記(上) 平家の時代作者: 服部真澄出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/07/21メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (9件) を見る Page Top

蛇の王―ナーガ・ラージ

あまり見かけないインドを舞台にした歴史物。気になりますねー。 ただ財布と相談しないと・・・。蛇の王作者: 東郷隆出版社/メーカー: 集英社発売日: 2005/03/25メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (6件) を見る Page Top

逃亡

第二次大戦中香港で憲兵隊員として活動していた主人公。しかし終戦と共に戦犯とされる事を受け入れられない彼は憲兵隊から逃亡し、中国そして日本、彼の過酷な逃亡生活が始まる。 主人公は憲兵ですが、よくある鬼の憲兵の物語ではなく一人の戦犯とされた日本…

血と夢

現在ニュース等でもあまり見かけなくなったアフガニスタン情勢。少し前まではイスラム原理主義者タリバンが支配し、その前は旧ソ連の後押しを受けた政府の支配下にありアメリカの後押しを受けたムジャヒディンと呼ばれるイスラム教徒との熾烈なゲリラ戦が展…

樹海戦線

東西冷戦が激しく火花を散らしていた80年代、ニューヨークでソ連代表団の車が事故を起こす。しかし、運転手は外交官特権も主張せず何もしゃべらない。 普段と様子が違う事を不審に思うNPDだがその近くで乱暴された女性の死体が見つかり関係を疑うが、結局…

昔話の考古学

昔話で誰もが聞いたことのある山姥に関する話を「古事記」「日本書紀」等の神話の世界から読み解き、そしてそれらの比較から土偶等をはじめとする古代人の宗教観までを説明してくれています。 誰もが聞いたことのある山姥に関する話が、日本各地の離れた所で…

図説・戦国甲冑集―決定版

戦国時代の甲冑を中心に豊富な写真や読み物で甲冑のことがよくわかる様になる本です。 古代から江戸時代までの甲冑の歴史や甲冑の様々な部品の詳しい説明、有名な武将が着用していた甲冑が大きなカラー写真で紹介されているので、歴史小説に登場してくる武将…

城館調査ハンドブック

日本の城が好きな方なら是非読んでほしい本です。 この本は日本の古代から近世までの城の移り変わりから城郭調査の具体的な手法、様々な構造物の具体的な説明が豊富なイラストや写真で紹介しているので城郭調査を仕事にする方にも役立つ物になっています。 …

北政所

豊臣秀吉の天下取りから徳川幕府の成立までの時代を扱った本なら必ずふれられる秀吉の正室「北政所」しかし秀頼を産んだ淀君に関しては詳しくふれられても北政所に関してはふれられることが少なく。ふれられても秀吉死後は菩提を弔うために高台院を建て、静…

徳川四天王

徳川家の四天王酒井忠次・本多忠勝・榊原康政・井伊直政をテーマにした小説。 のはずなんですが、メインは本多忠勝で他の三人はサブ的な扱いです。 あまり指摘されることもありませんが、固く団結していた徳川家でも当然派閥争いはあり、豊臣家の様に武官対…

覇商の門

戦国時代の豪商今井宗久の一代記。武将中心になりがちな戦国時代の小説で数少ない商人を主人公にした物語です。 戦国時代の商人と武将の関係を見ていて、古今東西権力者と商人の関係って余変わってないんだなと思ってしまいました。(笑) 文章が簡単で読み…

蒼き海狼

文禄・弘安の役の後、更なる元の襲来におびえる鎌倉幕府。そんな幕府は元に官庁を派遣して情報を集めることにした。選ばれたのは鎌倉幕府草創期の功臣朝比奈一族の末裔だった。船に関する情報を集めるためには海の一族である朝比奈家はうってつけだったから…

石田三成と津軽の末裔

関ヶ原で敗れ、江戸時代には奸臣・佞臣・横柄な小人物として扱われていた石田三成。彼は関ヶ原の戦いの後六条河原にて処刑され一族は佐和山城で討ち死にし、彼の子供も処刑されて彼の血は途絶えたのが一般的な歴史です。 この本はひょんなことから自分が石田…

信長軍の司令官

戦国時代に尾張の一勢力から瞬く間に領土を広げていった織田信長。この本はその彼の軍隊が初期の編成から彼の勢力の伸長と共にどのように変化していったかを具体的な例をあげながら克明に記してあります。 戦国時代の力の根源である軍隊の構成を読み解いてい…