テロリストに薔薇を

ベトナム戦争中に戦場のまっただ中で出会ったマーティン・ブロスナンとアン・マリイ。
互いに引かれ合う二人だかブロスナンは退役後IRAの活動となり、そこでリーアム・デブリンと知り合う。
しかし彼は武器の受け渡しでフランスに行った際に裏切りに合い混乱の中警官を殺してしまう。
そして彼は絶対に脱出不可能なフランスの牢獄「ベル・アイル」に収監されてしまう、ここを出るのは死んだときしかない事を知りつつ。
そんな彼に出獄するチャンスが与えられる。
KGBの依頼により西側諸国に混乱を与え、今また西側の最新兵器を強奪しようとしているIRAのテロリスト「フランク・バリイ」を暗殺するための切り札として指名された。
フランク・バリイと彼はIRAの活動の中で互いをよく知っている上に彼の最愛の親族がフランク・バリイに殺されていたからだ。
しかし彼はその要請を断る。
そして彼は独力で脱出不可能と思われていたベル・アイルから脱出し復讐を果たすためにフランク・バリイを追いかける。
そしてその復讐行のなかでかれは最大の裏切りに合い、そして彼の目的に一つの事が追加される。
裏切りに責任のある者の中で最高位の者に裏切りの代償を支払わせる事だ。
彼の目的は果たされるのか、そしてアン・マリイとの関係は。
ジャック・ヒギンズ作品の中で初期の頃の傑作です。
本作に登場するブロスナン、マリイ、ファーガソンデブリン達はその後もヒギンズ作品の中で登場し、特に「嵐の眼 (ハヤカワ文庫 NV (852))」にはこの四人が深く関わってきますので両方読んでほしいと思います。

テロリストに薔薇を (ハヤカワ文庫NV)

テロリストに薔薇を (ハヤカワ文庫NV)