徳川四天王

徳川家の四天王酒井忠次本多忠勝榊原康政井伊直政をテーマにした小説。
のはずなんですが、メインは本多忠勝で他の三人はサブ的な扱いです。
あまり指摘されることもありませんが、固く団結していた徳川家でも当然派閥争いはあり、豊臣家の様に武官対文官の対立はあったかもしれませんね。

本作は謀将真田昌幸〈上〉 (角川文庫)徳川御三卿 (徳間文庫)など面白い本を書いている筆者にしてはなにか物足りないですね。
読んだ時に感じたのですが、なんか博物館の解説書を読んでいるような気がします。
一番盛り上がりそうな戦闘シーンも軽くふれる程度ですし、4人をまとめて扱ってしまったので焦点がしぼりきれなかったんですかね。
どうせなら一人一人を主人公にした4巻組でも面白いと思うのですが。
それだけの価値はある4人だと私は思います。
文章が簡単で説明も丁寧なので歴史小説初心者には読みやすいですが、その他の人には物足りないでしょうね。
電車の中で軽く読むにはいいのかもしれませんね。
あまり面白い本だと熱中しすぎて乗り過ごしてしまう危険性がありますからね(笑)

徳川四天王〈上〉

徳川四天王〈上〉